東芝が手軽に合成音声を作成できる企業向けクラウドサービスを開始

2011年12月20日 11:00

 東芝は、独自の音声合成技術を用いた企業向けのクラウドサービスとして今年3月から展開している「ToSpeak Online(トゥースピーク オンライン)」において、わずか10分程度の任意の人の音声データから、手軽にその人の合成音声を作成できる「音声辞書作成サービス」を本日から開始する。また今回、株式会社BS-TBS(以下、BS-TBS)と提携し、「声バンク」に登録された有名タレントの「音声辞書」から合成した音声を利用できるサービスもあわせて展開する。

 同サービスは、最短10分程度の収録音声から声質や話し方の特徴を抽出した音声合成に必要な声のデータである「音声辞書」を作成。「音声辞書」は、「ToSpeak Online」で提供している合成音声作成ツールと音声合成エンジンの話者として利用することで、任意の人物や有名タレントの合成音声を、ナレーションやガイダンスの音声に利用したり、ホームページやニュースといったインターネット上の文字コンテンツの音声読み上げなど、さまざまな用途に活用できる。

 さらに、今回のサービス開始にあわせて、個人向けの無料サービスを期間限定で提供。Webサイト上で自分の声を録音するだけで、ユーザー自身の声の「音声辞書」を作成でき、クリスマスカードや年賀状などのテンプレートを選び、家族や友達に自分の声(合成音声)でメッセージを読み上げる「e-グリーティングカード」を贈ることができる。一般公開されたWebサイト上で、ユーザー自身の音声を録音することで、「音声辞書」を自動作成し、任意の日本語テキストから音声を合成できるサービスは業界初となるという。

 同社は今後も、音声合成技術を企業向けクラウドサービスとしてお客様の利用形態に応じた柔軟なサービスを展開するとともに、一般の方や有名タレントの「音声辞書」のデータベースを構築。音声合成を用いた各種サービスにご利用いただける声のバリエーションを強化することで、新たな市場を開拓し顧客獲得を図る。