中立であるべき議長の発言に野党から批判

2019年10月08日 06:17

 衆議院の大島理森議長が国民投票法改正案について「もう少しのところまできている。この臨時国会で与野党話し合って合意を見つけてほしいという思い」と法案成立に思いを述べたことについて、野党からは中立であるべき議長が法案成立を急ぐ安倍晋三総理や自民党の思いに沿うような発言をしたことに強い批判が出ている。

 立憲民主党の枝野幸男代表は「中立的な立場で全体の舵取りをするべき議長が、そうしたものをすっ飛ばして、自分の意見というか、そのことを申し上げるというのは考えられない」と驚きを表す。

 枝野代表は「大島議長は大変見識ある方だと長年お付き合いをさせていただいて思っておりましたので、どこに忖度されているのか、圧力がかかっているのか、どこか変な首相官邸からの悪い影響を受けて何か判断を誤っておられるのか、ちょっと考えがたい発言」と良識ある議長からは、にわかに信じられない発言と疑問を投げて、強くけん制した。

 日本共産党の小池晃書記局長は「公正中立たるべき議長として、許されない発言だ」と強く抗議。「議長は相撲でいえば行司役。軍配を投げ捨て土俵になだれ込み、相撲を取り始めたら相撲にならない」と批判した。(編集担当:森高龍二)