霞が関公務員の体たらく情けない 元事務次官

2019年12月03日 07:18

 元文部科学事務次官の前川喜平現代教育行政研究会代表は立憲フェス大阪2019での講演で「桜を見る会は(安倍政権の)終わりの始まりにしなければならない」と述べた。

 また今回の桜を見る会の本質的問題は「行政の私物化」であり、「桜を見る会が安倍さんをはじめとする与党政治家の後援会サービスの場になってしまっている」と批判した。

 前川氏は「行政の私物化という意味では森友学園問題、加計学園問題と共通する問題」とも指摘。

 そのうえで安倍総理による行政の私物化により「もともと真面目な公務員たちが全体の奉仕者(公僕)として仕事できなくなり、権力者の下僕になっている。嘘・欺瞞・改ざんを繰り返していかざるを得ない立場に置かれてしまっている」と問題視し、「今の霞が関の公務員たちの体たらくは情けないと思う」と公僕としての姿勢を失っているとみられる官僚姿勢にも強い警鐘を鳴らした。

 前川氏は桜を見る会の招待にある「60番の意味がわからないなど、アホ言うな、あなたたちが決めたのだろ」と下僕に成り下がっていることを例示した。

 前川氏は講演で改憲問題にも触れ「安倍さん(総理)は改憲、改憲と言っているが、憲法改正の前に、すでに憲法を壊す改憲をしている」と指摘。憲法9条(戦争放棄規定)の解釈を変更(閣議決定)し、集団的自衛権行使を一部容認する安保法制を成立させるなど憲法違反や憲法に触れるよう法案を次々成立させている安倍政権の危うさを訴え「こうした政権を早く終わらせなければならない」と述べた。(編集担当:森高龍二)