公費で総理が主催する桜を見る会に総理地元の後援会員やジャパンライフの元会長らが総理枠で招かれていた「行政の私物化」疑惑に、日本経済団体連合会の中西宏明会長は「この問題に何故固執するのか分からない」と今月9日の記者会見で発言していた。
中西会長は総理自身が疑惑を招いている問題に「菅義偉官房長官はよく説明されていると思う」と述べた。そのうえで「人から傲慢と捉えられたり、税金を使っているといった批判を招くことはできるだけ避けた方がよい」とし「コンプライアンス問題として追及される余地をつくったのであれば、脇が甘かった」と脇が甘かった(?)程度の認識を示していた。
桜を見る会は税金で賄われているが、年々、予算を大幅に超え、2018年度は予算の3倍(5200万円)に、19年度は5500万円まで膨れた。菅官房長官は「テロ対策などセキュリティの強化や参加者増による飲食提供などで経費が膨れた」などとしていたが、安倍総理枠で会場入りした人らは持ち物検査さえ受けていなかったことが分かってきている。
安倍政権と二人三脚で経済対策を進めている経団連にとって、桜を見る会問題で追い込まれる安倍総理を庇うつもりの発言だったと思われるが、民主主義の基本にかかわる「行政の私物化」疑惑に「何故固執するのか分からない」としたのには、「総理は説明責任を果たしていない」と7割以上が抱いている国民感覚から、かなり乖離しているといわれそうだ。(編集担当:森高龍二)