原発政策に踏み込まず 震災献花式での総理

2020年03月13日 06:16

 東日本大震災から9年を迎えた11日、安倍晋三総理は官邸での東日本大震災献花式に参列し、追悼の言葉を述べた。この中で、東京電力福島第一原発事故に関連して「中長期的な対応が必要な原子力災害被災地域においては帰還に向けた生活環境の整備や産業・生業の再生支援などを着実に進めてまいります」と語ったものの、原発政策への取り組みには踏み込まなかった。

 安倍総理は「原発事故によって大きな被害を受けた福島の被災地域では14日、JR常磐線が全線開通の予定であり、一部地域では帰還困難区域として初めての避難指示解除が行われるなど、復興・再生は新たなステージに入る」と述べた。

そのうえで「いまだ6000人の皆さんが仮設住宅での避難生活を強いられるなど、長期にわたって不自由な生活を送られています。政府として、今後も被災者の生活再建のステージに応じた切れ目のない支援を行ってまいります」と継続して取り組む姿勢を示した。

 しかし、原発事故による仮設住宅での避難生活者が6000人いることに触れる一方で、廃炉に向けての困難な課題が山積していること、今も日量170トンもの放射能汚染水が出続けていること、汚染水処理水をどう処理するのか判断に迫られていること、除染地域に大雨などで新たに山などから流れる土砂や水に再度汚染され、ホットスポットが生じていることなどなど、多くの問題を抱えていることへの言及はなかった。汚染水処理水の海洋投棄には地元漁業関係者はじめ国内外から懸念や反対の声があがっている。(編集担当:森高龍二)