立憲民主党の枝野幸男代表は17日夜の記者会見で新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策に伴い発生している社会活動低迷による影響で生活が成り立たないと困っている皆さん、事業継続が難しい状況に追い込まれている人たちへの対応を急がなければならないと強調。「止血措置」との表現で、実効性のある対応を早急に行うよう政府に求めた。
枝野代表は「コロナの影響で、例えばお客が減っている、イベント等事業そのものがなくなっていることで収入がほとんどゼロに近い状態、もしくはゼロになっている事業者、個人がたくさんいらっしゃる。仕事を失っている方もいらっしゃる。そうした皆さんの生活、あるいは事業継続を可能にするためにはスピードが求められている」と早期対応を求めた。
財政規模について問われると、枝野代表は「今やらなければならないのは、コロナによる直接といっていい社会活動の低迷に基づく止血措置」と述べ「イベント自粛がどれくらい続くのか、海外からの観光客の入国規制がどれぐらい続くのか、4月に終わるのか1年かかるのかによって(財政規模は)違う。足元でやらなければならないのは、やらなければならないことに対してはすべてやるということ。長期化すればさらに他のものも上乗せしていくということになる」と財政規模は別に、急ぐべき措置を急ぐよう求めた。
また消費税減税について聞かれると「世界的な株安による世界経済の失速はかなり深刻かつ長期化するものと思っている」と述べ「こうした経済状況への対応策として、消費税を含め、あらゆる選択を選択肢として検討する必要がある」と消費税減税も対応策の選択肢に入るとした。
枝野氏は緊急対策として(1)医薬品、医療機器、マスクなどをはじめとする衛生用品等の資材が決定的に不足をしているので、確保と供給をさらに加速すること、PCR検査のハードルが高すぎる。能力を最大限活かして検査件数を増やすこと。
(2)政府の自粛要請にともなうイベントなどの中止、学校の一斉休校、入国制限などにより影響を被った事業者、パート、フリーランスを含む個人について、事業継続や生活維持が可能になるよう「直接の損失の一定割合」や「前年同月比での収益・所得の減少額の一定割合」を補填するスキームを速やかに作ること。
(3)地方税や消費税の予定納税など含め、希望する方には1年間の納税猶予を確実に実施し、次年度の所得状況に応じた減免を可能とすること。社会保険料負担、公共料金の減免等の措置を早急に講ずること。
(4)資金繰り対策のため、政府系金融機関による無利子貸付や無担保枠、融資上限額の拡大、据置期間や返済期限の延長など更なる負担軽減措置を講ずる。そして、直接補助等の大胆な措置をあわせて実施をしていくこと。
(5)一斉休校の影響を受けている子育て世代に対して、一斉休校の影響が出ている期間、児童手当を倍増する児童手当のスキームを利用した支援を行うこと。
(6)年金生活者支援給付金を上乗せし、一定所得水準以下の高齢者等の生活保障のための支援を行うこと。
(7)雇用調整助成金の補助額を全国一律で10/10にするとともに、欠勤扱いや時短分などについても給与補填を可能とすること、など9項目をあげている。(編集担当:森高龍二)