新型コロナ対策で注目の「バリア美容」。抗菌コスメでマヌカハニーの人気が上昇

2020年05月10日 09:45

画・「顔ダニ(ニキビダニ)」は本当に放置しても大丈夫?

美容業界でも新型コロナ対策に乗り出す動きが活発化している

 緊急事態宣言が5月末まで延期されたが、マスクをはじめ、除菌・抗ウイルス関連商品の品薄状態も相変わらずで、まだしばらくの間は不安な毎日が続きそうだ。

 そんな今、美容業界でも新型コロナ対策に乗り出す動きが活発化している。資生堂は4月15日に国内の4工場で手指消毒液(指定医薬部外品)の生産を開始すると発表。同社はフランスとアメリカでも、4月の初めごろから化粧品工場でアルコール消毒液の生産に着手しており、現地の医療機関に無償で提供を始めている。

 また、P&Gジャパンも化粧水や美容液などを生産している滋賀工場のクリーンルームにマスクの生産設備を導入することを発表し、6月上旬には稼働する見通しだ。

 また、マスクや除菌商品が不足している影響もあって、化粧品も「抗菌」や「バリア美容」をうたった商品の人気が急上昇している。男性は「何も化粧品まで抗菌にしなくても」と思われるかもしれないが、実はウイルス対策には顔の抗菌がかなり有効だ。

 2015年にオーストラリア・ニューサウスウェールズ大学が、人が1時間に顔を触る回数を計測した実験結果によると、 被験者になった26人の医学生は1時間に平均23回も顔面を触っていたという。しかも、とくに多かったのが口や鼻、そして目。つまり、ウイルスの感染経路として懸念される粘膜部分なのだ。同様の研究は日本でも行われており、大学生を対象にした実験結果では1時間に平均18回。幼児を対象としたものでは、なんと6歳児が平均で1時間に280回以上も顔を触ったという。

 では、実際に抗菌性やバリア力が期待できるコスメには、どのようなものがあるのだろうか。多数のメディアにも取り上げられ、今、最も注目を集めているのが「マヌカハニー」のコスメだ。

 マヌカハニーは、ニュージーランド原産のマヌカの花から採取される蜂蜜だ。強い殺菌・抗菌・抗炎症作用を持つといわれ、古くから民間療法で風邪の予防や改善にも用いられてきた。近年では

 抗インフルエンザウイルスなどのエビデンスも報告されており、ほかの蜂蜜と比べてもバリア力が高いと考えられる。
 
 今回のマヌカハニーブームに火をつけたのは、3月に放送されたテレビ番組「林修の今でしょ講座」だろう。同番組で、蜂蜜がウイルス対策に有効と紹介されてから、インターネットでも、とくに抗菌性の高いといわれるマヌカハニーの検索が跳ね上がっている。

 また、マヌカハニーを愛飲する女性タレントも増えているようで、「美魔女すぎる」といわれる女優の石田ゆり子さんも自身のSNSでウイルス対策でマヌカハニーを食していると発信して話題になったことも、マヌカハニーブームに拍車をかけた。

 そんなマヌカハニーコスメで話題になっているものとしては、世田谷生まれの保湿系スキンケアブランド・世田谷コスメの、マヌカハニーを配合した「モイストリッチフェイスクリーム」や、株式会社ラ・シンシアが展開するブランド・マヌカコスメのクレンジング洗顔料「マヌカコスメ B&Hクレンジング15+」などがあるが、その中でもとくに評判が高いのが山田養蜂場アピセラピーコスメティクスの「マヌカハニークリーム」だ。

 さすがに蜂蜜の専門家だけあって、フェイスクリームとはいえ高品質の〝生〟マヌカハニーを配合。マヌカオイルに加えて、ローヤルゼリーや和洋ハーブまで配合されている。たしかにバリア力が高そうだ。

 新型コロナの感染拡大は、まだまだ終息が見えてこない。一刻も早く、この災難から逃れ、非常事態宣言が解除されるためにも、マスクや除菌スプレーなどだけでなく、化粧品や美容品など、一人ひとりがあらゆる側面からの感染予防対策を心がけたいものだ。(編集担当:藤原伊織)