鳩山由紀夫元総理は電通やパソナらで設立された一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」が国の持続化給付金の事務事業を769億円で受託し、749億円で電通に再委託した、受託から再委託までの不透明さに「ハゲタカの仕組みが見えてきた」とツイッター。
鳩山氏は「苦しい中小企業を助ける筈の給付金事業は、実体の見えない組織に委託され、20億円ついばまれてから、広告大手に再委託された。そこにハゲタカの巣があった。大半の仕事はさらに外注されたのだ。必要な中小企業に行く前についばまれ、遅れる仕組みだ」と実態を明確にする必要を提起した。
この問題は4日の参議院厚生労働委員会でも社会民主党の福島みずほ議員が「20億円の中抜きだ」「97%電通に委託しており、ほとんど全部、第三者に委託じゃないんですか。トンネル会社じゃないですか」と問題を取り上げ、総理に調査を指示するよう求めた。しかし、安倍晋三総理は、自らの指示を拒否。「必要な情報開示を行うことを含め、経済産業省に丁寧な説明を行わせる」などと経産省に振った。
福島議員がこの推進協議会は「14名しか職員がいない。入札で、何でこんな大事業を落札できるのか」と質したのには、政府参考人の鎌田篤内閣府審議官は「21名のスタッフがいると聞いている。大部分を再委託しているのは問題ではないかという指摘ですけれども、協議会からの再委託につきましては、平成18年8月の財務大臣通知も踏まえ、協議会から再委託の相手方の情報、再委託を行う業務の範囲、金額など、必要な情報を記載した履行体制図の提出を受けており、経済産業省としてはそれを確認した上で契約をしている。協議会は最も重要な振り込み関係の業務、全体の統括という業務を担当しており、そのような体制に問題がないということで契約をした」と答弁した。(編集担当:森高龍二)