職種によってはテレワークを実施しづらい分野もあるが、営業分野もその一つであろう。営業分野はやはり直接人と接しないと効果が感じられない部分が大きい。とは言え、新型コロナ感染症が蔓延する中、テレワークによる効果的な営業活動の仕方について工夫していかなくてはならない。テレワークを利用した営業活動において多くの企業が採用している方法は「オンライン商談」だ。
営業コンサルティング業のベルフェイスが4月30日と5月1日に関東・関西・福岡7都府県の経営者層、営業職1000名を対象に「オンライン商談に関する実態調査」を実施し、18日にその集計結果を公表している。
調査結果によると、調査対象のうちテレワークを実施している企業の割合は57.8%、うち「オンライン商談」を実施している企業の割合は52.0%で半数超えの企業でオンライン商談を実施しているようだ。
このうち「オンライン商談を導入したのはいつか」という問いに対しては、「感染症対策以前から」が23.5%、「感染症対策以前から一部導入していたが本格的導入は感染症対策のため」が28.1%、「感染症対策として導入・実施した」が48.5%で、8割近い76.6%が「感染症対策のため」にオンライン商談を導入・実施したようだ。
オンライン商談の成果を訪問時と比較して評価してもらった結果では、「上がった」と「変わらない」の合計が全ての項目で70%以上に達している。項目別に見ると、「移動コストの削減」において「成果があがった」の回答割合が37.3%と最も多く、「変わらない」が51.2%となっている。次いで「リードタイムの短縮」での「上がった」が18.7%、「変わらない」65.4%、「商談数の増加」の「上がった」が8.7%、「変わらない」67.9%となっている。概ねオンライン商談に変更しても営業成績は大きく変わらないだけでなくコストや時間の節約で成果を上げているようだ。
アフターコロナにおけるオンライン商談の継続意向については、「続けたい」は25.2%に留まり、「どちらともいえない」が51.9%で最も多く、未だ解決しなければならない課題が多いようだ。(編集担当:久保田雄城)