リニアで水資源、自然への影響回避重要 国交相

2020年07月09日 06:52

 赤羽一嘉国土交通大臣は7日の記者会見でリニア中央新幹線の開業時期について、JR東海から遅れるとの報告は受けていないとして「2027年の開業予定は変わっていないと承知している」と述べた。

 リニア中央新幹線を巡っては静岡県が「ヤード整備は認められない」とJR東海側に工事を認めない意思を伝えた。これを受けてJR東海は「2027年開業は難しくなった」とし、国交省と打ち合わせをしていく考えを示した。

 赤羽国交大臣は「7月3日の静岡県からJR東海への回答について、JR東海から静岡県に対して再度確認を求めていると承知している。そのやりとりをしっかり見守らなければいけないと思っている」と推移を見守る姿勢を示した。

 赤羽国交大臣は「JR東海から国交省に対し、開業が遅れる旨の報告は受けていない。現状は2027年開業の予定は変わっていないと承知している。リニア中央新幹線は沿線自治体はじめ、早期開業への期待が大きい。JR東海と静岡県との間でしっかり協議していただくことが重要であると考えている」と述べた。

 また「建設工事に伴う水資源と自然環境への影響の回避・軽減を同時に進めることが重要であることは静岡県、JR東海、国交省の三者共通認識と考えており、国交省としても有識者会議で議論等をしているので、引き続き必要な調整、協力をしっかり行っていきたい」とした。(編集担当:森高龍二)