「香港国家安全維持法」の制定により香港市民の人権と民主主義が危機に晒されているとして、香港人の人権保護を目指す超党派の議員連盟「JPAC=対中関係に関する議員連盟」が29日発足した。
議連の共同代表には自民党の中谷元・元防衛大臣と国民民主党の山尾志桜里衆院議員が就任。議連は香港で人権侵害にかかわった中国当局者らを念頭に資産凍結など制裁可能なる立法制定をめざし、香港人の人権擁護に実効性を持たせたい意向。
山尾氏はツイッターで「香港問題に毅然と対応できる国家であることは、グローバルで普遍的な価値観を持っていることの証であり、中国にも正論を指摘できる安定した経済力と防衛力を備えていることの証」と発信した。
香港では「香港国家安全維持法」制定後、香港大学が民主化をリードしてきた戴耀廷(たい・ようてい)香港大学准教授の解雇を決めるなどの報道が出ている。
茂木敏充外務大臣は29日行った中国・王毅(おう・き)国務委員兼外交部長との電話会談でも香港国家安全維持法は香港の民主的な発展を妨げ、邦人企業の経済活動を妨げるとの日本の懸念を伝え、市民の権利、自由が侵害されないよう強く求めた。(編集担当:森高龍二)