ホンダ、新型コロナ禍で延期していたシビック・タイプR、10月にも正式発売

2020年08月09日 10:52

Honda CIVIC Type-R

1月31日から開催された「2020 AUTOMOBILE COUNCIL」会場のホンダブースで公開された、新型シビック・タイプR

 ホンダは、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う生産活動への影響により、発売を延期していたスポーツモデル「CIVIC TYPE R」(シビック・タイプR)マイナーチェンジした新型モデルを、生産拠点での活動再開に伴い、今年10月発売予定と発表した。

 ホンダでは、「発売を心待ちにしていただき、お待たせしていること、改めてお詫び申し上げます」ともコメントも同時に発表した。

 また、国内200台限定販売となるCIVIC TYPE R Limited Edition(シビック・タイプRリミテッド・エディション)に関する情報については、専用HPで順次案内するという。

 先般、新型「CIVIC TYPE R Limited Edition」は最終的な性能評価のため、鈴鹿サーキット国際レーシングコースで、走行テストを行なったと発表。そこでCIVIC TYPE Rは、FFモデルのコースレコードとなる、2分23秒993のラップタイムを記録。

 今回の鈴鹿における走行テストは量産前の最終開発車両で行なわれた。シビック TYPE R Limited Editionは軽さと速さを研ぎ澄ませ、サーキット走行性能をさらに追求したことにより、最速ラップタイムを更新したという。

 鈴鹿サーキットでタイムアタックドライバーを務めたホンダ・レーシングドライバーの伊沢拓也氏によれば、タイムアタックは「めちゃくちゃ緊張しました。GTの決勝レースより緊張したぐらいです。開発チームのみなさんが一生懸命仕上げたクルマの最終的な性能確認のためのタイムアタックですから」と記録を更新した後に語った。

 シビック・タイプ Rの開発では、セッティングにHRD Sakuraのシミュレーターを使っていて、伊沢氏はレーシングドライバーという立場で、そのセッティングの確認も行ない、タイムアタックのドライバーを務めた。

 鈴鹿サーキットやニュルブルクリンクをしっかりとシミュレートして、シビック・タイプ Rを進化させる有効な開発が行なえたと思うとも語った。

 最速ラップを記録できた最大の要因について伊沢氏は「より安心して走れたから」と答える。「これはシンプルなことですが、実現するのは難しい。新型はクルマが安定し、安心して走れることで、アクセルをより多く踏めますし、アクセルを踏んでもアンダーステアにならず、クルマを前に進めるセッティングができたからタイムアップしたのです」とも。

 DBA-FK8型シビック・タイプRの生産は、英国のHonda of The U.K. Manufacturing Ltd.で行なわれ、欧州と日本・北米を含む世界各国で販売される予定だ。(編集担当:吉田恒)