日産自動車は、日産パビリオンで同社を代表する伝統のスポーツカー「フェアレディZ」のプロトタイプを世界中のZファンが参加するオンラインイベントで公開した。
フェアレディZプロトタイプは、現行“Z”の内外装デザインを一新。V6ツインターボエンジンとマニュアルトランスミッションを組み合わせたパワートレインを搭載した。
5月に公開した、“Nissan A-Z”の動画内で予告した「フェアレディZ プロトタイプ」は、50年におよぶ歴史を持つ「フェアレディZ」の伝統と現代的な雰囲気を組み合わせた“新しいスポーツカーだ”と宣言している。
日産の日本デザインチームによって描かれ、開発された「フェアレディZプロトタイプ」は、初代S30型のシルエットやフロント&リアのアイコニックなモチーフを引き継いだデザインに仕上がった。また、歴代Zの持つ黄色をソリッドパールの光と影のコントラストにより世界に類を見ない鮮やかでメリハリのある黄色いボディカラーを開発した。さらにブラックルーフとの組み合わせによりモダンで未来的なカラーコンビネーションとした。
公開された一部諸元によると、ボディサイズは全長×全幅×全高4382×1850×1310mm。装着タイヤは前後異径で、前255/40R19、後285/35R19だという。エンジン排気量やターボの形式、出力&トルクなど詳細はすべて不明である。定員は2名を踏襲するものと思われる。
フードのバルジ形状やLEDヘッドランプのティアドロップ形状は、S30型のデザインを彷彿とさせる。また、四角いジオメトリックなグリル開口も歴代Zの持つアイコンを継承しており、内側の楕円形のフィンはリアコンビなどにも使われている統一されたグラフィックによって独自の世界観を印象づける。
オンライン発表で日産の内田誠社長は、「革新の伝統を受け継ぐZは、ドライバーが主役のピュアスポーツカーとして、世に送り出します。Zは、私たち日産のDNA、情熱そのものです」と語った。発売の詳細については説明がなかったが、2021年中にはリリースされそうだ。(編集担当:吉田恒)