ダイハツ初の軽規格・四輪商用車、「ハイゼット」シリーズが誕生60周年を迎えた

2020年11月05日 06:53

Daihatsu Hijet

1960年11月にデビューした軽自動車規格の商用車、初代ハイゼット(Hi-Jet)トラック。翌年には荷室のあるバンを追加する。現行車は10代目にあたる

 ダイハツ工業は、同社の軽規格・商用車「ハイゼット」シリーズが、2020年11月で初代「ハイゼット」発売以来60年を迎えたと発表した。1960年の初代発売以来、これまでの60年間「ハイゼット」シリーズを支えていただいたユーザーに感謝するとともに、これからも暮らしに寄り添ったクルマづくりを続けていくとした。

 現在の「ハイゼット」シリーズは、農林水産業を中心に使用されている「ハイゼットトラック」、配送業や小売業などを中心に使用されている「ハイゼットカーゴ」「ハイゼットキャディー」の3モデルで構成され、これまでの累計生産台数は約740万台となった。また現在の総保有台数は約220万台で、全国で大変多くのユーザーに愛用されている。

 初代ハイゼットは、当時人気となっていた軽三輪自動車「ミゼット」に続き、高度経済成長期の真っただなか、より積載力を高め、さまざまな仕事で活躍できる働くクルマとして誕生したダイハツ初の軽四輪自動車だ。

 当時の軽四輪自動車のイメージを刷新する斬新なデザインで、積載性だけでなく、居住性にもこだわり、1961年にはボンネットバンタイプも発売。「ビジネスとレジャーを結ぶニューファミリーカー」として、一家に一台のマイカー時代を支えた。

 以来、60年間にわたり、軽商用車にとって最大の課題である「乗り降りがしやすいキャビンと仕事に必要な積載力の高い荷台/荷室」という構造を維持し、毎日使うクルマだからこそ求められる荷物の積みおろしのしやすさや耐久性、田んぼのあぜ道から下町の路地まで、狭い道路でも走れる取り回しの良さ、そしてリーズナブルな価格に徹底的にこだわってきた。加えて、ダンプシリーズをはじめとした豊富な特装車など、多彩なニーズ応えるラインアップを取り揃えてきた。

 さらに近年、軽商用車を買い物や通勤・通学、送迎など日常使されるユーザーの増加や、高齢ユーザー比率の高まりを踏まえ、あらゆるシーンで安全・安心に使用できるよう、いち早く予防安全機能「スマートアシスト」を採用した。

 「頼れる相棒」として活躍してきた「ハイゼット」シリーズは、「良品廉価」「最小単位を極める」「先進技術をみんなのものに」といったダイハツのスモールカーづくりの思想を体現したモデルなのである。

 ダイハツは今後も、一人ひとりユーザーを照らし続け、軽やかなモビリティライフを提供するというグループスローガン“Light you up”の考え方のもと、ハイゼット・シリーズを進化させていくとしている。(編集担当:吉田恒)