黒潮などの海流エネルギーを利用してクリーンで安定的な電源を確保する水中浮体方式の海流発電システムをIHI、東芝、東大、三井物産戦略研究所の4者が共同で研究開発することになった。IHIなどが28日発表した。
2015年度には実証実験にまでこぎつけ、2020年度の事業化をめざす。成功すれば年間を通じて安定的に発電が可能で、大きな発電電力量が期待できる。
また「発電装置を海底から係留し海中に浮遊させることで、波浪の影響を受けずに安定した水深での運用が可能となり、船舶の航行にも支障を及ぼさない。簡便な係留が可能になることから設置が容易でコスト競争力に優れている」などのメリットもあるという。
この技術開発は独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構が公募した風力等自然エネルギー技術研究開発・海洋エネルギー技術研究開発に連名で4者が応募し、次世代海洋エネルギー発電技術研究開発の委託予定先に採択されたのを受けて、発表された。研究開発契約期間は5年間になっている。(編集担当:福角忠夫)