FCLP基地予定の馬毛島、安保の重要性を強調

2020年11月29日 08:44

 自衛隊をはじめ米軍空母艦載機・最新鋭ステルス戦闘機「F35B」(短距離滑走離艦・垂直着艦)の陸上訓練基地に予定されている鹿児島県西之表市の馬毛島について、岸信夫防衛大臣は27日の記者会見で「馬毛島における自衛隊施設の確保というのは、わが国の安全保障、防衛上、大変有意義、重要な施設と考えている」とし「FCLP(空母艦載機着陸訓練)についても恒常的な場所を確保していくということも、安定的な運用のために必要」と有用性を強調した。

 そのうえで、海上ボーリング調査や環境アセスメントに関して「先般、市長とお話させていただいたが、地元の皆様の御理解を深めていただくためにも海上ボーリング調査等がどうしても必要になるという話をさせていただいた。ボーリング調査に関しては県としての認可という報道について接しているが、具体的な港湾施設の配備計画を検討するためにも、必要なことと考えている」と地元理解を得るためにも、ボーリング調査が必要だとした。

 馬毛島の大半は昨年12月、防衛省がFCLPのために購入済み。鹿児島県の塩田康一知事は27日の県議会で防衛省から申請されている海上ボーリング調査について、同日許可するとした。一方で「計画そのものを許可するかどうかは別」とも述べた。

 政府は海自の護衛艦「いずも」を事実上の空母に改修し「F35B」を搭載する計画で、その際の陸上訓練基地として予定している。(編集担当:森高龍二)