韓国・聯合ニュースは12日、ソウル中央地裁が13日に予定していた旧日本軍の慰安婦被害者と遺族20人が日本政府を相手に求めている損害賠償請求訴訟の判決を延期し、3月24日を弁論期日に指定したと報じた。
この訴訟とは別の慰安婦12人が日本政府に求めた損害賠償請求訴訟の判決はすでに8日判決が下され、地裁は原告1人あたり1億ウオン(約950万円)を支払うよう賠償を命じている。
慰安婦問題を巡っては日韓間の財産・請求権問題は1965年の日韓請求権・経済協力協定で「完全かつ最終的に解決済み」とのスタンスで日本政府は対応しており、かつ2015年には慰安婦問題に関して「最終的かつ不可逆的な解決」に日韓両国政府間で合意している。このため日本政府は韓国政府に対し「国際法違反を是正するために適切な措置を早急に講じるように」と強く求めている。
また8日の判決を受けた日韓外相電話会談で、その旨が改めて伝えられた。韓国外交部は8日「慰安婦被害者の名誉と尊厳回復へできる限りの努力をする」としたうえで、日本との関係に関しては「外交関係に及ぼす影響を綿密に検討し、両国の建設的かつ未来志向的な協力が続くように努力を傾ける」との考えを表明した。(編集担当:森高龍二)