案里被告に懲役1年4か月、執行猶予5年

2021年01月24日 08:17

 2019年7月の参院選挙直前に自民党本部から税金が原資の「政党交付金」約1億2000万円を含む1億5000万円の支援を受け、選挙を戦った河井克行衆院議員と妻の案里参院議員。

 選挙区・広島の地元自治体首長や県議らに現金を渡し、票取りまとめを依頼した「公職選挙法違反」(買収罪)に問われている裁判のうち、案里被告に対する判決が21日、東京地裁であった。

 高橋康明裁判長は案里被告に懲役1年4か月、執行猶予5年を言い渡した。判決が確定すれば案里被告は当選無効となり、失職する。

 判決では克行被告との「共謀」を認定、克行被告の裁判にも大きく影響することになる。案里被告は報道機関に対し「判決内容を精査し、今後の対応を検討する」とのコメントを出した。

 立憲民主党の福山哲郎幹事長は同日の記者会見で「前代未聞の買収事件。河井氏においては控訴などせず、一刻も早く議員辞職をするべき。新型コロナウイルスの感染拡大で国民が非常に厳しい状況に陥っている中、河井案里氏が議員であり続け、歳費を受け取り続けることに到底、国民の理解は得られない」と即刻、議員辞職すべきだと述べた。

 また福山幹事長は「非常に関係が深かったと言われる菅総理自身にもこのことについて説明を求めて行く」考えを示した。

 ネット上では「当選無効となれば、案里被告は今までの議員報酬すべて返納すべき」との声が相次いでいる。(編集担当:森高龍二)