河井案里参院議員に「懲役1年6か月」を求刑

2020年12月17日 06:17

 公職選挙法違反罪に問われている河井案里参院議員に対する論告求刑公判が15日、東京地裁であり、検察側は懲役1年6か月を求刑した。23日に結審し、年明けにも判決が言い渡される見通し。

 河井議員は昨年7月の参院議員選挙で選挙区での票の取りまとめを依頼して広島県議ら5人に現金10万円~50万円を渡したとされる。現金を受け取った県議らが「買収のための現金だった」旨を裁判で検察側証人として証言している。

 参院議員選挙では夫の河井克行衆院議員も公選法違反罪に問われており、公判中だ。選挙直前に自民党本部から河井議員側に総額1億5000万円が提供されており、この金が買収資金に充てられた可能性もある。また、1億5000万円のうち1億円を超える額は税金を原資とする政党助成金で充当されていたことも分かっている。

 選挙時には安倍晋三前総理の秘書らが広島入りして支援していた。また安倍前総理自身も応援に駆けつけ、マイクを握って応援演説している。巨額選挙資金の提供につながった経緯や具体的使途の解明も求められている。(編集担当:森高龍二)