昨年夏の参院選挙で河井案里参院議員の公設秘書・立道浩被告が「ウグイス嬢」(車上運動員)14人に法規定を大幅に超える金銭(1日3万円)を支払い、公職選挙法違反(買収)の罪に問われ、広島地裁、広島高裁に懲役1年6か月(執行猶予5年)を言い渡され、最高裁に上告していた事案で、最高裁は25日付で上告を退けた。これにより刑は確定。検察は連座制を適用し、案里氏の当選無効を求める行政訴訟を近く起こす見通しで、案里氏は「失職」することになるもよう。
日本共産党の志位和夫委員長はツイッターでNHKの報道を張り付け「連座制が適用されれば(案里議員は)当選無効に」としたうえで、「連座制が問われるのは、河井案里議員だけではない」と指摘。
志位氏は「政党助成金から1億円をこえる買収費用を支出した自民党本部=安倍・菅政権にも〝政治的連座制〟が問われる」と政党責任を強く問題提起した。
ネット上では案里議員自ら説明責任を果たすとともに議員辞職すべきとの声や自民党が選挙費用に1億5000万円を河井氏側に出したことに対して、当時の総裁(安倍晋三氏)と幹事長(二階俊博氏)の責任を問う声が上がっている。他に「刑事裁判と連動した議員失職制度も早期に確立させる必要がある」など、制度改革を求める声も多い。(編集担当:森高龍二)