伊藤忠、米国の非上場最大手石油ガス開発会社Samson社を買収

2011年11月25日 11:00

 伊藤忠商事は、米国Kohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.社と共同で、米国の非上場最大手石油ガス開発会社Samson Investment Company社(以下「Samson社」)の100%株式を買収する事で合意し、契約を締結した。

 同社は、米国子会社JD Rockies Resources Ltd.を通じSamson社の25%株式を10.4億米ドル(約780億円)で買収することで長期保有を目的とした戦略的投資を行い、同時にSamson社が生産する天然ガスの出資比率に応じた引き取り権(LNG換算年間100万トン-ピーク時)を確保。米国に持つガストレード会社の販売拡大に加え、米国シェールガスの国際競争力に注目し、将来のアジア向けLNG輸出ビジネスも視野に入れた取り組みを行う。

 Samson社は米国非上場石油開発会社で国内生産量トップにランクされ、現在4千本以上の坑井を操業しており、その技術力は業界でも高い評価を得ている。特に近年は非在来型資源権益を競争力のある価格で取得し、石油と天然ガスのバランスのとれた資産を保有。今後はこれらの開発を促進して2021年には日産16億立方フィート(天然ガス換算)への生産拡大を計画している。

 同社は、持分権益数量を現在の3万4千バレル/日から2015年迄に7万バレル/日以上に積上がる計画であり、今回の買収を通じてこの目標達成を図るとともに、非在来型資源開発事業への参画を強化。オペレーター機能も備えた本案件を北米における天然ガス事業の中核と位置付け、天然ガス・LNGトレード機能の拡充を目指す。