NTT問題で谷脇総務審議官更迭、官房付けに

2021年03月09日 06:32

 武田良太総務大臣は8日、臨時記者会見し、谷脇康彦総務審議官と巻口英司国際戦略局長がNTT社長らから高額の会食接待を受けていたことが確認できたとし、特に、谷脇審議官については「(東北新社から供応接待を受けていた問題での)調査の際に公務員倫理法令に違反する行為を他に行っていないか、再三にわたり確認をしてきたにもかかわらず、新たな違反が疑われる行為が確認された。甚だ遺憾だ」とし「本日、持ち回り閣議での承認を経て、谷脇総務審議官を大臣官房付に異動させる」と更迭を発表した。後任の審議官は「当分の間、置かないで空白にする」としている。

 武田大臣は「(両者が)公務員倫理法令に違反する疑いが高い」と断じ「幹部職員である総務審議官が公務に対する信頼を著しく失墜させる行為を行ったことは誠に遺憾であり、あらためて総務大臣として深くお詫びを申し上げる」と陳謝した。

 そのうえで「 引き続き倫理法令違反についての調査を進め、徹底した真相究明を行った上で、厳正に対処していく」また「公務に対する信頼を取り戻すべく、総務省一丸となって、全力で職務に励んでまいります」と述べた。

 武田大臣は「中途半端な調査によって、また虚偽と指摘を受けるような事案が発生することは、私としても極力避けていかなければならないと思っている。当事者の人権も配慮しながら、確かな事実関係を積み上げるように可能な限りスピーディーに行うよう、今後とも指示を出していきたい」とした。また「この事案についてまずは全力を挙げなくてはならないが、可能な限り、対象を広げて将来に渡っては調査を進めていきたい」と東北新社、NTTの事実関係調査を優先し、その後、対象を広げて法令違反行為がなかったか調べる姿勢を見せた。(編集担当:森高龍二)