プライバシー侵害招く危険孕む重要土地等調査法

2021年03月10日 06:12

 日本共産党の小池晃書記局長は8日の記者会見で、政府が米軍基地や自衛隊基地、原発周辺などの土地の取得や利用に対し、国家安全上の理由から規制をかける必要があるとし、「重要土地等調査法案」の国会提出を検討していることに関して「やめるべき」と反対姿勢を示した。

 理由について小池氏は法案が成立すれば「土地所有者の氏名や住所、職歴、思想、交友関係、海外渡航歴など、個人情報が収集される可能性がある」とプライバシーが侵害されかねない旨をあげた。また基地などに反対する住民への弾圧にも利用されかねない懸念も示した。

 小池氏は海洋進出を強硬に進める姿勢を一層強める背景にもなっている中国海警法に関して「自国の管轄海域が恣意的なものになっている点でも、そこで武器使用を含む強制措置が取られるとしている点でも、明らかに国際法に違反している」と国際法違反であると明言した。

 また「中国海警法は力による現状変更の動きを強める中国の覇権主義的行動をエスカレートさせるもの」と非難。海警法の撤回を強く訴えた。(編集担当:森高龍二)