テレ朝・報ステWebCM、批判が相次ぎ取り下げ

2021年03月26日 06:38

 テレビ朝日は「報道ステーションのWebCMがひどい」と批判が相次いでいるのを受け、24日、番組の公式ツイッターで「このWebCMを取り下げる」と陳謝の文言とともに発表した。

 CMでは女性が「どっかの政治家が『ジェンダー平等』ってスローガン的に掲げている時点で、何それ、時代遅れって感じ』と言い、『あっ9時54分、ちょっとニュース見ていい』というセリフにかぶせて「こいつ報ステみてるな」とテロップが入る。

 社会民主党の福島みずほ党首はSNSで「育児しながら働き続けることができる社会を作るのがジェンダー平等じゃないですか。女性の地位ランキングが121位の国で、女性の低賃金や子供を育てながら仕事を続けることの困難さ、子どもや女性に対する暴力、様々な生きづらさがある。それを変えようとしているときに、ジェンダー平等は時代遅れと言うCMを作る感覚が理解できない」と酷評。

 立憲民主党の蓮舫代表代行もSNSで「久米宏さんのニュースステーション、筑紫哲也さんのニュース23は当時20代で報道に身を置く私にとって学ぶことしかない報道番組でした」と評したうえで「それが、この程度のジェンダー認識でCMを作られたのか、との想いです」と苦言を呈している。

 テレビ朝日は「幅広い世代の皆様に番組を身近に感じていただきたいという意図で制作した。ジェンダーの問題については世界的に見ても立ち遅れが指摘される中、議論を超えて実践していく時代にあるという考えをお伝えしようとしたものだった」と釈明。

 そのうえで「意図がきちんとお伝えすることができませんでした。不快な思いをされた方がいらしたことを重く受け止め、お詫びするとともに、このWebCMは取り下げさせていただきます」と陳謝した。(編集担当:森高龍二