日EU定期首脳協議が27日、テレビ会議形式で実施され、菅義偉総理は東日本大震災から10年の節目の年であることに言及して「EUによる日本産食品への輸入規制を速やかに撤廃するよう」改めて要請。開催まで2か月を切った東京五輪に関して「世界の団結の象徴として、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を実現する」決意を伝えた。
東京五輪は「福島復興の象徴」から「コロナに打ち勝った証」に変わり、今は「世界の団結の象徴」ところころと政府の都合で変化した言い回しになっている。
外務省は総理の五輪開催決意に「EU側から東京五輪大会の開催を楽しみにしている旨の発言があった」などとしており、日EU定期首脳協議共同声明では「新型コロナウイルスのパンデミックを収束させることは我々の最優先事項であり続けている」としながらも「我々は、新型コロナウイルスに打ち勝つ『世界の団結の象徴』として、本年夏、安全・安心な形で2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を開催することを支持する」との文言が盛り込まれ、日本政府の意向を強く反映させた表現になった。
日本国民はマスコミ各社の世論調査でも8割近くが「今夏の五輪中止または延期」を求めており、政府方針とは明らかに乖離している。(編集担当:森高龍二)