立憲民主党の枝野幸男代表は9日の菅義偉総理(自民党総裁)との党首討論を終えて、記者団の取材に応じ、東京五輪の開催について「(菅義偉総理からは)安心、安全の説明はなかった。特に(共産党の)志位和夫委員長が紹介された(政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の)尾身茂会長の観点も私と近いかと思うが、競技場、選手村の中以外のところで、感染が広がり、それがオリンピック・パラリンピックと重なって国民の命と暮らしを守れないというリスクについては何ら説明をされていない」と重大な問題だとした。
また党首討論でもリバウンドのリスクを踏まえた対応に提案した「東京で(1日あたりの新規感染者数が)50人くらいになるまで緊急事態宣言の解除を我慢すること」についても枝野氏は記者団の問いに改めて「オリンピック単体の問題というより、今出ている緊急事態宣言をどうするのか。東京で(1日あたりの新規感染者数が)50人くらいまで下がらないと、すぐにリバウンドすることを含め、政府には見解を改めてもらいたい」と強く要請した。
また、党首討論で「オリンピックの安全性と意義」「補正予算」「会期の延長」に関して「ゼロ回答」だった結果を踏まえ「戦後最大の危機の中で、国民の命と暮らしを守る、機能する政府を作るには政権を変えるしかないことを確信した」と語った。
内閣不信任案の扱いについて、枝野氏は「国会でどういう対応するかについては(野党の)国対委員長間で一定の地ならしをしていただいた上で、党首会談が開催されれば相談をさせて頂くことになるのではないか」と語った。(編集担当:森高龍二)