車載ECUの世界市場、21年に回復。電動化需要に牽引され30年には15兆円超市場に

2021年06月13日 08:34

 世界の自動車市場は日本も含め生産・販売ともに回復基調だ。これに伴って、関連部品やディバイスの市場も回復している。

 6月4日、富士キメラ総研が車載用ECU(電子制御装置)の世界市場の現況と動向についてレポートを公表しているが、これによれば2020年は新型コロナの影響で自動車生産自体が減少し、これに比例し関連部品・装置も影響し、車載ECUの世界市場も前年比で17.0%減少の10兆9308億円と大幅な減少となった。自動車市場全体では不調だったものの電気自動車は好調であったため、「HV/PHV/EV/FCV系」のみが前年比100.1%と唯一減少とならず横ばいとなった他は、「パワートレイン系」は78.1%、「安全走行系」81.3%、「ボディー系」78.1%、「情報系」85.7%、「スマートセンサー・アクチュエーター」が90.9%となっている。

 21年は、引き続き「HV/PHV/EV/FCV系」が市場をけん引し、他のカテゴリーも回復に向かい、レポートでは21年の市場は前年比11.7%増の8兆2548億円になると予測している。 回復は、自動車生産自体の増加に比例するものに加えて、電装化や電動化、自動運転技術の向上・普及を背景に「HV/PHV/EV/FCV系」の大幅な伸びや「スマートセンサー/アクチュエーター」の需要増加、さらに「情報系」や「走行安全系」の順調な伸びが見込まれる。一方、内燃車での需要が大きい「パワートレイン系」は今後次第に市場の規模を縮小していくものと見込まれる。

 こうした動向から30年の車載ECUの世界市場規模は19年比175.0%の15兆5819億円に達すると予想されている。内訳を見ると、「パワートレイン系」が19年比91.8%の1兆3340億円、「HV/PHV/EV/FCV系」が同4.1倍の2兆3877億円、「走行安全系」が同138.5%の2兆8674億円、「ボディー系」が同91.7%の2兆379億円、「情報系」が同2.1倍の3兆4117億円、「スマートセンサー/アクチュエーター」が同3.6倍の3兆5133億円となっている。

 今後はカテゴリーにより成長の動向に差が見られ、やはり電装化や電動化、自動運転技術の向上の影響から「HV/PHV/EV/FCV系」と「スマートセンサー/アクチュエーター」、「情報系」の伸びが大きく市場を牽引して行くものと予測されている。(編集担当:久保田雄城)