橋本氏お詫びも組織委チェックのズサン浮き彫り

2021年07月21日 17:47

 小中高時代に障がいのある同級生に理解できないレベルのいじめを行い、最近、SNSで謝罪し、ネットで炎上するくらい批判の声があがり、東京五輪・パラリンピック開閉会式の楽曲担当を辞任した小山田圭吾氏に関して、五輪大会組織委員会の橋本聖子会長は20日の記者会見で「責任は私にあります。しっかりチェックをしていくことができていなかった。多くの心を痛めた方々に対してお詫びをしなければいけない」と陳謝した。

 しかし、小山田氏を選んだ経緯や責任者としての責任の取り方(具体的な対処)に関して、どうするのか、障がい者はじめ国民が納得できる具体的な責任の対処が注視されることになった。橋本会長は「大会のコンセプトである多様性と調和から外れていた」とこの日になって語った。

 武藤敏郎事務総長は「我々が1人1人を選んだわけではない」などとクリエーターチームに丸投げし、メンバーに問題がないかチェックしてこなかった無責任さと五輪組織委のチェック体制のズサンを浮き彫りにした。

 ネット上では「高校の文化祭でも、もうちょっとしっかり参加者の確認をすると思う」「橋本氏が『責任は私にある』と宣明した以上、元楽曲担当者の辞任に伴い、急遽、武藤氏と共に辞任する以外の選択肢はなくなったと思います」との声。

 「当時、決裁したのはだれなの? 誰が推薦したのか? その時、問題点として上がらなかったのか? きちんと説明し、その上で責任を取ってください。責任をとるとは、給与(報酬)を返納するなり、辞退するなり、謹慎するなり、辞職するなり、ということです」「その前に説明責任を果たせ」「(小山田氏の)いじめの件は今発覚した話ではなくて、ずっと前からわかっていたこと。何故あえてそんな人に仕事を依頼してしまったのか?橋本さんにはそこをしっかり説明する責任がある」と小山田氏を選任した経緯の説明責任をまず果たすよう求める声が多い。

 五輪を巡っては、五輪・パラリンピックの文化プログラムに出演予定だった絵本作家・のぶみ氏(本名斎藤信実氏)が出演を辞退している。出演に対して「障がい者は産まれる前に自分で障害を選んだと宣った絵本作家をオリパラに関わらせないで下さい」など大会コンセプト(多様性と調和)に相応しくないので出演させないでと出演に反対する声がネット上に多数あがっていた。(編集担当:森高龍二)