女性蔑視発言で引責辞任した五輪大会組織委員会前会長の森喜朗氏をこともあろうか「名誉最高顧問」に就任させる案が検討されているというニュース報道に、立憲民主党の蓮舫代表代行は23日「直前の関係者の解任騒動にこのニュース。組織としてのガバナンスも極めて内向きと指摘せざるを得ません」と組織委の姿勢に強い問題を提起した。
多様性と調和の五輪基本コンセプトに反する「女性蔑視」で引責した人物を「名誉最高顧問」に就任させれば、それこそ責任をとって辞任した意味合いがなさない事態になるどころか、そのような人物を五輪組織は名誉最高顧問に就かせるのか、と国際的な批判が生じ、五輪組織委のみでなく、日本人の見識までが疑われることになりそうだ。
いじめ問題で引責辞任した小山田圭吾氏やユダヤ人大虐殺をコントに取り上げるなどでディレクターを解任された小林賢太郎氏などなど、五輪組織委の見識が揺らぐ問題続出の中で、森氏の名誉最高顧問検討そのものが見識を疑われるのに、現実になれば、まさに五輪組織委の「組織としてのガバナンスも極めて内向き」に歪のあるものといわれよう。誰が提案をしたのかも明確にすべきだろう。
また蓮舫氏はツイッターで五輪開催について「今夜、五輪開会式。1年延期を乗り越え挑戦する選手の皆さんの健闘を心から願います。が、この感染拡大の状況で五輪強行することは反対です」と五輪開催は止めるべきと改めて発信した。(編集担当:森高龍二)