7月12日から東京都に4度目となる緊急事態宣言が発出された。首都圏、大阪、沖縄では飲食店での酒類の提供が停止されるが、すでに長期にわたって厳しい経営環境に置かれている飲食店はさらなる苦境に立たされることは必至だ。23日にはオリンピックが開催されるが、緊急事態宣言下のオリンピックに矛盾を感じている者も多い。こうした中で、飲食店を応援するために宣言下でも外食に行く者が増えているようだ。
ECサイト・動画配信サイトを運営するDMM.comが、6月上旬に全国の20~50代のビジネスパーソン500名を対象に「食生活と外食に関する調査」を実施、7月8日にその結果レポートを公表している。これによれば、「緊急事態宣言中に外食をしたか」という質問に対して、「外食をした」と答えた者の割合は58.0%、「しなかった」は42.0%となっており、約6割の者が宣言下でも外食をしたようだ。「外食をした理由」について複数回答で聞いた結果では、「美味しいものを食べたい」が55.9%と半数以上を超え最も多く、次いで、「飲食店を応援したい」37.6%、「ストレス解消」30.3%、「自炊に飽きた・面倒」29.3%などが多くなっている。レポートでは「食事以外の行動を制限されストレスも感じてしまう緊急事態宣言下で、ストレス発散や気分転換に外食をしたいと考えている人が多い」のではないかと推察している。
利用する店については、「宣言前から利用していた店」が60.6%、「どちらかというと宣言前から利用」が29.3%で、合わせて89.9%、9割の者が「以前より利用していた店」だ。「何名で食事したか」については、「2名」54.5%、「1名」35.5%、「3名」27.2%が多くなっており半数超えが「2人」、3人に1人が「1人」という結果だ。1回当たりの平均支出額は、ランチで「500円以上1000円未満」51.7%、ディナーでは「1000円以上2000円未満」24.8%が最も多くなっており、時短や酒類停止の影響で金額は低くなっているようだ。
「飲食店を応援したいと思うか」という質問には、「とても思う」18.0%、「思う」30.8%、「どちらかというと思う」33.4%となっており、合わせると82.2%、8割超の者が「飲食店を応援したい」と思っているようだ。ワクチン接種も進んでおり、その効果についても良い報告が出ているが、飲食店にとっては少なくともあと1カ月は厳しい状況が続く。(編集担当:久保田雄城)