五輪中止の選択肢「なし」と菅総理が危険な姿勢

2021年07月29日 07:02

 五輪開催中の東京都で27日、新型コロナ感染症の新規感染者が2848人と過去最高になった、2人が死亡した。にもかかわらず、菅義偉総理は「改めて国民の皆さんには不要不急の外出は避けていただいて、オリンピック・パラリンピックはテレビ等で観戦してほしい」と人流抑制へ協力を求めながら、オリンピック中止の選択肢は「ありません」と検討すらしない危険な姿勢をうかがわせた。

 菅総理は「都での新規感染者が過去最高ということで、全国的にも増え続けている」と感染拡大が続いていることは認めた。

そのうえで「都によれば、感染者のうち65歳以上の高齢者割合は2パーセント台。30代以下が約7割を占めている。一方40代、50代の方の中で入院が増えており、デルタ株の割合も急速に増加している。4連休を含めて、人流も含めて分析していくことにした」と語った。

菅総理は「各自治体と連携しながら、強い警戒感をもって感染防止に当たっていく」と警戒感を持つと言いながら、五輪の扱いについては「車の制限とか、テレワーク、人流は減少しているので心配はないと思っている」と五輪に関しては「心配ない」などと現況と矛盾する回答をした。

大阪府でも新規感染者が741人に上り、5月15日以来の700人超え。沖縄県も354人が感染し、過去最多。北海道も138人と4日連続で100人を超えている。このうち、75人が札幌市で、直近1週間の10万人当たりの新規感染は29.15人と深刻な状況になっている。首都圏の神奈川県が758人。埼玉県も593人(過去最高)、千葉県も405人にのぼった。(編集担当:森高龍二)