酷暑開催にアスリートファーストって、批判続出

2021年07月28日 06:01

 五輪招致のための明らかな『嘘』が選手たちを連日苦しめている。終息しない「コロナ」に加えて「酷暑」「猛暑」。さらに、この時期に発生する「夏台風」の影響だ。当時の安倍晋三総理らは五輪招致の立候補ファイル(2013年1月)で世界に向け「この時期の日本の天候は晴れる日が多く、温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる、理想的な気候」などとアピールしていた。

 1964年のオリンピックは確かに時期が10月10日~24日で、通用する表現かもしれないが、7月23日~8月8日、続くパラリンピックは8月24日~9月5日。酷暑に残暑、「熱中症」に気を付けなければならない盛り。

 総務省統計ではこの12日~18日の間に熱中症で救急搬送された人は4510人(速報値)に上り、前年同期=1045人、確定値=に比べ4倍以上になっている。4人が亡くなった。

 速報値と昨年確報値との比較にはなるが、東京都は昨年同期では51人だった。それが352人と7倍になっている。10人は重症、115人は中等症だ。

 トライアスロンの選手が暑さの中、26日の競技後に倒れ、嘔吐した。ネット上では「東京での夏開催は気温のリスクがあることは以前からいわれていた」「気温のリスクがあることは以前から言われていた。なのでマラソンも札幌にしたのでは。計画がズサン」

 「日本でもスポーツは秋と昔から言われている。アスリートファーストってどこ。言い出しっぺ、今、何してる」「この時期、外での運動は控えてください、と防災通知がくるくらいだもんな」「ちょっと外にいても倒れそう。運動なんて屋外でやったら即、熱中症です」

 「ウソをついてまで招致したかった森(喜朗五輪組織委前会長)、安倍(晋三前総理)、猪瀬(直樹元都知事)は戦犯と思う」とこの時期の開催リスクを分かりながら招致した主要人への批判も出ている。暑さ対策、組織委は責任を持っての対応が必要だ。(編集担当:森高龍二)