東京都での新型コロナウイルス感染症の新規感染者が5日、ついに5000人を突破、5042人と2日連続して「過去最多」を更新する事態になった。また重症患者も135人になった。
政府は感染者の入院対象を重症者や重症化するリスクの高い人に限定するような方針を示したが、参院厚生労働委員会の5日の閉会中審査で立憲の石橋通宏議員が「東京ですでに1万4000人が自宅療養を余儀なくされている。中には本来、入院が必要な人もいるが調整中という人も多数と聞いている。自宅療養でリアルタイムにすべての皆さんの様態観測ができるシステムやマンパワー体制が整っているのか。自宅療養で絶対に命が守れる体制があるのか」と追及した。
田村憲久厚労大臣は「東京だって医療に携わる人たちのマンパワーには限界がある。(例えば)ホテルを借り上げればいいという話もあるが、1~2週間で2倍、3倍のホテル借り上げは無理だ。急激に患者が増える中でどう対処していくか、いい提案があればありがたい」と対策提案を求める事態になった。
これに石橋議員は「提言をちゃんと責任を持って聞いてください。昨日も提言しに行ったじゃないですか。提言を聞かないのはあなたたちだ」と真摯に提言実現へ取り組むよう求めた。
田村大臣は入院について「中等症は原則入院。重症化リスクが低い(中等症の)方は自宅で対応してもらう」とし、軽症でも医師が「重症化リスクが高い」と判断すれば入院可能と幅を持たせた。
立憲は4日に大臣に対し(1)新型コロナウイルス感染症中等症患者の入院原則堅持と入院ができない場合でも、宿泊療養施設に入れるよう体制を整備すること(2)やむを得ず患者が自宅療養する場合には、少なくとも在宅で持続的な酸素投与ができる体制を整備するとともに感染防護品を確実に供給すること。
(3)自宅療養について、訪問診療できない場合、少なくとも1日3回、朝昼晩のオンライン診療を可能にすること。(4)、自宅等で待機している患者の容体が悪化した場合に迅速、確実に入院できるよう体制整備すること。
(5)自民党の下村博文政調会長は生活困窮者を対象とした特別定額給付金の支給を今秋に控える次期衆議院選挙の公約に必要と発言しているが遅すぎ。生活困窮者約2700万人を対象に1人につき10万円の特別給付金を速やかに支給すること、などを求めている。(編集担当:森高龍二)