東京都の小池百合子知事は19日の都議会臨時会でパラリンピックの学校連携観戦プログラムの実施について「中止すべきだ」との議員質問に「子どもたちには競技会場で活躍するパラリンピアンの姿を目の当たりにして、その後の人生の糧となる貴重な経験にしてほしい」などと答え、専門家から小中高生らの競技会場での観戦に懸念の声が指摘される中でも、実施する考えを変えなかった。
日本共産党の畔上三和子議員が「五輪は(競技会場)無観客で、学校連携観戦も中止になった。パラリンピックの学校連携観戦も中止すべき」と中止も求め質問した。
学校連携観戦プログラムは、五輪開催時より、さらに新型コロナウイルス感染症の感染状況が悪化している中でも実施する考えを小池知事が強調した格好。一方で小池知事は自民党の清水孝治議員の質問に答え「都立学校でも県境を越える修学旅行は中止または延期する」と答えた。
ネット上では学校連携観戦プログラムの実施に対して、児童生徒を希望者に限り観戦させるとしていることも踏まえて「全て学校に判断させ、その結果に対してはなんら責任を取らない。無責任行政の典型的な事例」との指摘がある。
また「修学旅行の中止を求めるならば、パラ観戦も中止すべきでしょう。つじつまの合わないことを言っているから信頼されないのです」「修学旅行の中止や延期を呼びかけるなら、その前にパラリンピックの中止や延期を決めるのが先。子供たちがかわいそうなどという感情論で言っているのではなく、物事には順序があると思います」との声。
「県境は越えてはいけないが、国境は越えて良いのか?40代ですが修学旅行の思い出は今でも残ってます。一生の思い出。そんなことより、中止にするべきことはあるのでは?」と小池知事の対応への批判、パラリンピックそのものや学校連携観戦の中止を求める声が相次いでいる。(編集担当:森高龍二)