自民党政調会長に就任した高市早苗衆院議員は憲法改正を巡り総裁選の際、憲法12条の『公共の福祉』はわかりにくいと主張し『公益及び公の秩序』への変更を主張したが、総選挙の公約(憲法改正)に入れるのかと記者団に問われ「私は総裁選挙に敗れた」と答えて、公約にあげるのは「自民党内で積み上げてきた4項目(自衛隊の明記、緊急事態条項の創設、合区の解消、教育無償化の明記)」とした。改正に関しては「党内で合意でき、自信をもって皆さんと約束できるものを打ち出す」と述べた。
高市氏は、憲法改正は「野党のみなさんとともに、各党と本当に議論を詰めながら、丁寧に作業を進めていかなければ実現しない。自民党の公約集には憲法改正の実現に向けた項目は柱としてしっかり立てさせていただく」と党で積み上げてきた4項目にする考え。
憲法12条は「憲法が保障する自由と権利は国民の不断の努力によって保持しなければならない」とするとともに「国民はこれを濫用してはならないのであつて、常に『公共の福祉』のためにこれを利用する責任を負う」としている。
これを「公益及び公の秩序」と書き換えれば、時の政権を批判するデモさえ公の秩序を乱す行為として制圧される可能性が生まれる。基本的人権の制限には拡大解釈を許さない定義と慎重さが強く求められる。(編集担当:森高龍二)