岸田内閣は政府としての基本方針を4日、閣議決定した。「一人一人の国民の声に寄り添い、その多様な声を真摯に受け止め、かたちにする、信頼と共感を得られる政治が必要」とし(1)国民の声を丁寧に聞き、政策に反映させていく(2)個性と多様性を尊重する社会を目指す(3)みんなで助け合う社会を目指す、この3つを約束する、としている。
政府に対する国民の信頼を壊してきたのは安倍・菅政権だった。今回の臨時国会に関しても立憲・共産など野党からの憲法に基づく臨時国会召集要求に80日間放置し、首班指名のための臨時国会、総理の所信表明と代表質問のみで終わらせ、本格論戦の一問一答による「予算委員会」を回避する。
岸田総理は総理就任記者会見で、国政選挙で投票率が低い要因について記者団に問われ、一因に「国民の政治不信もあると思う」と率直に語り「国民の政治への信頼を取り戻していかなければならないと思っている。納得感のある説明をしていかなければならない」と述べたが、党内3A(安倍晋三・麻生太郎・甘利明の3氏)の意に沿わない案件にも「国民の声に寄り添い、多様な声を真摯に受け止め、かたちにする」ことができるのか。今回の衆院選、来年の参院選を控え、スタートから正念場を迎える。(編集担当:森高龍二)