政府は16日、現在、シナイ半島でエジプト・イスラエル間の停戦監視など国連PKO類似活動をしているMFO(多国籍部隊・監視団)の司令部要員として派遣している自衛官の派遣期間を1年延長するほか、ソマリア沖・アデン湾での自衛隊による海賊対処行動期間の期限も1年延長することを閣議決定した。現行の期限は今月末だった。
外務省は「MFOへの司令部要員派遣は我が国の平和と繁栄の土台である中東の平和と安定に資するもので、国際連合南スーダン共和国ミッション(UNMISS)への司令部要員派遣とともに、我が国の『積極的平和主義』の実践例の一つ。また、他の要員派遣国との連携を促進し、人材育成の機会の確保等にもなることから、引き続き、我が国が要員を派遣する意義があると考える」としている。
政府は2019年4月から多国籍部隊・監視団(MFO)に司令部要員として自衛官2人を派遣している。MFOは1979年のエジプト・イスラエル平和条約、1981年の同平和条約の議定書に基づき設立された国際機関。1982年からエジプト・シナイ半島で停戦監視活動、対話・信頼醸成促進支援等を行っている、としている。(編集担当:森高龍二)