東京電力は福島第一原発事故により今も増え続ける放射性物質による汚染水の多核種除去設備等処理水(ALPS処理水=放射性物質トリチウムを含む)の海洋投棄に向けたALPS処理水希釈放出設備と関連施設の実施計画を21日、原子力規制委員会に申請した。
規制委の認可とともに、福島県、大熊町、双葉町の事前了解を得られれば、放出へ本格的工事が始まる。東電は海底トンネルを通してALPS処理水を希釈して沖合1キロのところに放出する考えだ。その設備を2023年4月中旬に完成させたいとしている。
東電は同日、福島県と大熊町、双葉町に福島第一原発廃炉等の実施に係る周辺地域の安全確保に関する協定に基づいて「事前了解願いを20日に提出した」と発表するとともに「ALPS処理水の取扱いについて、引き続き、政府の基本方針を踏まえた取り組みを徹底するとともに、関係者の皆さまのご意見を丁寧にお伺いし、さらなる安全確保を図ってまいります」と理解を求めている。(編集担当:森高龍二)