企業の非財務情報見える化ルール、来年度に策定

2021年12月23日 06:54

 岸田文雄総理は21日の記者会見で「分配政策の重要な柱の一つは企業による賃上げ」と語るとともに「賃上げを通じた分配はコストでなく、未来への投資。きちんと賃金を支払うことは企業の持続的な価値創造の基盤になる」と強調。

 岸田総理は「この点を株主にも理解してもらうことが必要。人の価値を企業開示の中で可視化するため、来年度、非財務情報の見える化のルールを策定する」とも語った。

 岸田総理は「分配を行うことで、成長を支える新たな需要を創出し、次の成長につなげる」とし「あらゆる手段を講じて企業が賃上げをしようと思える雰囲気を醸成することが重要。そのためにも国が率先して公的価格の引上げを行う」と述べた。

 具体的には「介護、保育、幼児教育などの現場で働く方の給与を来年2月から恒久的に3パーセント引き上げる。看護も1パーセント、10月からは恒久的に3パーセント引き上げる」とした。

 また「中小企業が賃上げをした場合、その分を適切に価格転嫁できるよう、私から産業界に広く協力を要請するとともに、そのための施策パッケージを12月27日に取りまとめる。来年1月から3月を集中取り組み期間として、政府を挙げて取り組む」とした。(編集担当:森高龍二)