トヨタ、軽よりも小さな超小型BEV「C+pod」を一般顧客向けにリース契約、販売開始

2021年12月26日 08:43

Toyota「C+pod」_front

写真は上級グレードの「G」 価格は171.6万円 軽自動車向けの基準をもとに、新たに設定された超小型モビリティ用の安全基準に対応 最新のクルマとして安全装備も充実している

 トヨタは、2020年12月に一部の法人ユーザーや自治体などに向けて販売を開始した超小型BEV「C+pod(シーポッド)」を、2021年12月23日より、すべての法人ユーザーや自治体、さらには個人ユーザーをも対象にして販売を開始する。すべてリースによる契約とし、全国のトヨタ車両販売店、レンタリース店にて取り扱う。

 C+podは、環境に優しい2人乗りタイプのBEVとして誕生。車両サイズは軽自動車よりも小さく、免許取り立ての独身若年層や運転に不安を感じる高齢者など、日常生活で少人数かつ近距離の移動が多いユーザーにとって扱いやすく、使い勝手の良いモビリティだ。

 実際に利用された方の感想は、その取り回し性の良さや環境面への配慮、超小型なボディでありながら充実した安全・安心装備などを中心に好評だった。この度、より多くの方々に商品をお届けできる体制が整ったため、この程、全国の購入希望者に販売対象を拡大することとした。

 今回、リースによる手軽さでC+podを利用して貰い、その後車両を確実に回収し、搭載電池の「3R」(リデュース、リユース、リサイクル)への取り組みも積極的に推し進め、カーボンニュートラルなモビリティ社会の実現を目指すという。

 全長2490mm×全幅1290mm、都心などに多い機械式駐車施設の規制値、全高1550mmに抑えたふたり乗りのコンパクトなボディを採用。最小回転半径を3.9mとしたことで、狭隘な住宅街の街路や曲がり角、車庫入れ時などでも、切り返しが少ない取り回し性の良さを実現した。

 また、リチウムイオンバッテリーをシート足元の床下に搭載し、段差の少ない低床フラットフロアとしている。

 リアにモーターを配置。高剛性かつ軽量なボディと路面の凹凸を吸収する独立懸架式サスペンションとの組み合わせが、小さなクルマながら上質な乗り心地ときびきびとした安定感のある走りを実現している。

 日常的に安心して使用できる150kmの航続距離(WLTCモード値クラス1/充電電力使用時走行距離。国土交通省審査値)を達成し、街乗りには問題のない値を叩き出す。

 自宅でも外出先でも気軽に充電可能な「普通充電」に標準対応。付属の充電ケーブル(AC200V・AC100V兼用)をコンセントに接続するだけで充電が可能だ。外出先ではEV・PHV充電サポートに加入することで、G-Station(充電器)が設置されているトヨタ車両販売店(約4,200基)をはじめ、全国の普通充電スポット(約1万0800基)での充電が可能である。

 最新のクルマ・BEVとして安全装備も充実している。軽自動車向けの基準をもとに、新たに設定された超小型モビリティ用の安全基準に対応。万が一の事故に備え、衝突エネルギーを多くの部材へ効率よく分散吸収させる構造の採用などにより、前面、側面、後面など、あらゆる方向からの衝突に対して安全性を追求。歩行者への衝撃を緩和する歩行者傷害軽減ボディも採用している。

 車両(昼夜)、歩行者(昼夜)および自転車運転者(昼間)を検知可能なプリクラッシュセーフティを標準装備するのはもちろん、低速走行時における壁などの障害物との衝突回避または被害軽減に寄与するインテリジェント・クリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]も設定。日常生活での安全な走行をサポートする。

 今後ともトヨタ自動車は、C+podやC+walk Tなど引き続き多様なモビリティを揃え、毎日クルマを運転される方から高齢者、車いすを使われる方々まで、一人ひとりのライフステージに合わせた、安全安心な移動を提供していくという。

 今回、C+podはリース契約での取り扱いとなり、料金プランは取扱店によって異なる。基本的な車両価格はXが165.0万円、Gが171.6万円だ。(編集担当:吉田恒)