岸田文雄総理は17日の施政方針演説で、外交について、特に中国に対して「主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めて行く」とするとともに「諸懸案も含め、対話をしっかり重ね、共通の課題については協力し、本年が日中国交正常化50周年であることも念頭に、建設的かつ安定的な関係の構築を目指す」とした。
ロシアに関しては「領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針の下、2018年のシンガポールでの首脳会談のやり取りを含め、これまでの諸合意を踏まえ、2018年以降の首脳間でのやり取りを引き継いで、粘り強く交渉を進めながら、エネルギー分野での協力を含め、日ロ関係全体を国益に資するよう発展させていきます」とした。
中ロ関係に関して、基本的な姿勢を語ったものの、具体性の見えない対中・対ロ外交方針の表明になった。
一方、慰安婦問題や徴用工問題など歴史問題を抱える韓国との外交姿勢について、岸田総理は「重要な隣国」としてうえで「我が国の一貫した立場に基づき、適切な対応を強く求めて行く」とのみの表現にとどめた。(編集担当:森高龍二)