岸田文雄総理は9日の記者会見で物の値上がりに関して、記者団の問いに答え「新しい経済モデルを考える上でも、賃金の引上げという課題についてしっかり取り組んでいかなければならない、着実に進めていきたい」と賃金引上げに強い思いを示した。
岸田総理は物価値上がりには様々な要因がある。ウクライナ情勢等、今後想定される様々な事柄が影響するのではとも言われている、とし「物の値段の上昇についてはしっかりと注視しながら、政府としての対策を考えていかなければならない。一方で物の値上がりに対して、やはり所得、賃金の引上げ、これがしっかり行われなければならないといった指摘もある」とし、賃金引上げへの思いを強調した。
また国内のLNGの一部をヨーロッパ向けに融通することについて、記者団の問いに、岸田総理は「ウクライナ情勢をめぐる欧州の厳しいガス供給の事情を踏まえて、日本としてどんな貢献ができるのか、経済産業省を中心に検討してきた」とした。
そのうえで「我が国は昨年の冬の経験を踏まえて、電力・ガス各社には必要な在庫を確保してもらってきており、現在では、現時点で電力・ガス供給には問題はないと承知をしている。同盟国である米国からの要請、欧州の厳しいガス不足の状況を踏まえて、日本への安定供給が確保されることを大前提に、余剰分を既に欧州に向かわせている」と語った。(編集担当:森高龍二)