岸田文雄総理は「ロシアの暴挙を決して許してはならない。ウクライナの方々を国際社会全体で支えていかなければならないとの思いを新たにした」と受け止めるとともに国連改革にも意欲を示した。
ゼレンスキー大統領は演説で「ロシアがウクライナの平和を破壊し始めた時、日本はウクライナの平和のために活動し始め、アジアのリーダーになった。ウクライナだけでなく世界にとって重要なこと、アジアで初めてロシアに圧力をかけ始めたのが日本です」と評価し、感謝した。
また、原発の危機を取り上げ「1986年のチェルノブイリ原発事故をご存じと思うが、今も原発から周囲30キロの範囲は危険なものであり、その中には事故当時の瓦礫、資材、機械などが地中に埋められている。2月24日、その土の上をロシア軍の走行車両が通り、放射性物質のダストを空気中にあげた。チュエルノブリ原発がロシア軍の支配下になった」と憂慮。
ゼレンスキー大統領は「現役の核物質の処理場をロシアが戦場に変えた」と語り「閉鎖された30キロ範囲をウクライナ攻撃準備のために使っている」と危惧。「ウクライナへの戦争が終わってから、どれだけ大きな環境被害があったかを調査するのに何年もかかるだろう」と述べた。
さらに「ウクライナには原発4か所15基あり、すべて危険な状況にある。またサリンなどの化学兵器を使った攻撃もロシアが準備していると報告を受けている。核兵器が使用された場合の世界の反応が話題になっている」と事態が深刻な状況にあることをあげた。
そのうえで「国際機関は機能してくれなかった。国連安保理も機能しなかった。改革が必要」と語り「ロシアのウクライナ攻撃で世界中が不安定になっている。平和を壊してはいけないという強いメッセージが必要だ」と強調。そのために「引き続き、日本にロシアへの経済制裁の継続を」と求めた。
岸田文雄総理は「ロシアの暴挙を決して許してはならない。ウクライナの方々を国際社会全体で支えていかなければならないとの思いを新たにした」とウクライナとともにあることを強調した。また国連改革にも意欲を示した。(編集担当:森高龍二)