6月中に新千歳空港、那覇空港で国際線再開へ

2022年05月29日 07:58

 岸田文雄総理は26日、国際交流会議「アジアの未来」晩さん会で講演し「アジアは世界経済成長のメインエンジンとして、イノベーションのハブとして、世界の課題解決に積極的に貢献していくべきだと考えている」とアピールした。

 その具体的プランとして、岸田総理は(1)自由で開かれた国際秩序の構築(2)平和秩序を守り抜くための協力(3)国境を超えた人的交流の活性化(4)共に社会課題を乗り越えるための関係強化をあげた。

 とりわけ、国境を越えた人的交流の活性化では新型コロナウイルス感染症対策での水際対策に関して緩和策をとり「6月1日から1日の入国者総数を2万人に引き上げ、入国時検査実績で陽性率が低い国については入国時検査を行わずに入国を認める」とした。

 また「6月10日からは添乗員付きのパッケージツアーでの観光客の受入れを再開。6月中に新千歳空港と那覇空港において国際線の受入れを再開できるよう準備を進める」と語った。

 岸田総理は自由で開かれた国際秩序の構築について「我が国は国際法や国際社会の原則を尊重し、普遍的価値を共有する同盟国・同志国と緊密に連携して、自由で開かれたインド太平洋の旗印を高く掲げ続けていく。自由で開かれたインド太平洋を実現する上で、我が国は米国のインド太平洋への積極的関与を歓迎する」と述べた。

 地域の平和秩序を守り抜くための協力について「地域の特性、各国の実情や安全保障上の課題を見据えながら、多角的・多層的な安全保障協力を戦略的に推進していく」とした。直近の成果として「タイとの防衛装備品・技術移転協定の署名、インドネシアへの巡視船供与の実現に向けた検討の決定など具体的な取り組みが進展した」と紹介。「経済的威圧・偽情報など、地域が直面する新しい時代の課題にも裾野を広げ、各国との協力に幅と深みを与えていく」と語った。

 共に社会課題を乗り越えるための関係強化については「イノベーション、スタートアップへの投資、サプライチェーンの強靱化、アジアをつなぐインフラへの投資、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現、アジア・ゼロエミッション共同体、この5つの柱で、アジアとの関係を強化していく」とした。(編集担当:森高龍二)