松野博一官房長官は7日の記者会見で「今年の夏と冬は非常に厳しい電力需給の見通しだ」と語った。
そのうえで「(同日開いた)電力需給に関する検討会合で、供給対策としてあらゆる対策を検討し講じていくとともに、需要対策として、夏に向けては全国でできる限りの節電・省エネに取り組むことを決定した」と述べた。
また冬に向けては電力需給がより厳しくなると想定されるとして「夏以上の需要対策の準備を進めていく。節電の数値目標がない節電の協力のお願いは2015年度の冬以来7年ぶりとなる」と語り、節電・省エネに国民の理解と協力を求めた。
検討会合での夏季電力需給見通しでは「10年に一度の猛暑を想定した需要に対し、安定供給に最低限必要な予備率3%を上回っているものの、7月の東北・東京・中部エリアの予備率は3.1%と非常に厳しい見通し」としている。北陸・関西・中国・四国・九州は3.8%の見通しになっている。
このため、供給対策では「休止中の電源の稼働確保や追加的な燃料調達の促進を図るとともに、設備保全の徹底を促すこと等により再生可能エネルギー電源の最大限の稼働を図るとともに、安全性の確保された原子力を最大限活用する」としている。(編集担当:森高龍二)