岸田文雄総理は8日の政府与党連絡会議で「初心を忘れることなく、引き続き、自民党・公明党の固い結束の下、信頼と共感を得られる政治を実現し、国民の皆さまからの負託に応えていきたい」とアピールした。
岸田総理は「新しい資本主義のグランドデザイン・実行計画及び骨太方針2022を閣議決定した。新しい資本主義の下、官と民が協力して、社会課題の解決と経済成長を同時に達成し、成長と分配の好循環を実現するという、岸田政権の経済財政運営と改革の全体像を明確に示すことができた」と強調した。しかし、総理就任当初に述べていた「所得倍増」はいつの間にか「資産所得倍増」にすり替えられている。
岸田総理は外交について「10日にシンガポールで開催されるアジア安全保障会議シャングリラ・ダイアローグに出席し、基調講演を行う。ウクライナ情勢や厳しさを増す地域の安全保障環境を踏まえた我が国の外交・安全保障についての考えなどを世界に発信したい」とした。
安全保障をめぐっては骨太の方針で「新たな国家安全保障戦略等の検討を加速し、国家安全保障の最終的な担保となる防衛力を5年以内に抜本的に強化する」と明記。安倍晋三元総理が強く求めた「GDP比2%」と防衛費の具体的数値こそ明記を避けたが「抜本的強化」という表現で道を残した。GDP比2%は金額ベースで11兆円を超える。(編集担当:森高龍二)