国会議員や自治体首長らが旧統一教会(世界平和統一家庭連合)やこれに関連する団体の催事に出席することで「広告塔」に使われているとの指摘が相次いでいる中、自民党の福田達夫総務会長が「何が問題か、僕はよくわからない」と29日の記者会見で発言。認識のなさに、さすがに批判が相次いでいる。
茂木敏充幹事長は3日前の26日の記者会見で「自民党として組織的関係のないことはしっかり確認している。党としては一切関係ない」と統一教会と党との関係性を全面否定したうえで「社会的に問題が指摘されている団体だ」と明言したうえで「個々の国会議員についても、立場を踏まえ、(旧統一教会との関係に関して)厳正かつ慎重であるべきと注意を促したい」と話していたが、霊感商法、現在問題になっている勧誘から多額献金を促し、家庭崩壊や破産などのケースで、裁判で敗訴判決も出ている中、この宗教団体との関係性を「何が問題か、わからない」と発する党幹部発言には党の体質を疑うと批判の声も出ている。
日本共産党の小池晃書記局長は「驚きの発言」とツイッター発信。40年にわたって旧統一教会問題を追及している有田芳生前参院議員は「戦後史のなかの統一教会を知らなくても仕方ないともいえるが、1970年代以降に社会問題となった霊感商法=統一教会を知らないとは政治家失格ですね。(達夫氏の祖父)福田赳夫(元総理は)大蔵大臣の1974年(当時)文鮮明教祖を絶賛していた」としている。
ネットでは達夫氏の発言に「流石に国民を馬鹿にし過ぎ、本当情けない」「日本を良くしようと思っているなら、この発言にはならない。国民が犠牲になっているのに」「そんなお歳(55歳)で『何が問題かわからん』とおっしゃるか。しかも自民党の総務会長として真顔で素っ惚けるとは」「多くの被害が出ている現状で『僕はおぼっちゃまだから何も知らない』的な、問題を知ろうともしないその姿勢が一番の問題でしょうね。政治家の資格がない」など批判の声が相次いである。(編集担当:森高龍二)