岸田文雄総理は7日開いた全世代型社会保障構築会議で「子ども・子育て支援の充実」「医療・介護制度の改革」「働き方に中立的な社会保障制度等の構築」に焦点をあて「年末に向けて議論を進めるよう」指示した。
岸田総理は(1)子ども子育て支援について「成長と分配の好循環を実現するためにも重要だ」とし「少子化では出生数が将来人口推計より7年程度早く減少するなど、危機的な状況にある」と述べた。そのうえで「出産育児一時金の大幅増額を早急に図るとともに、育児休業期における給付拡充など、親の働き方に関わらない子どもの年齢に応じた切れ目のない支援強化の在り方について検討を」と要請した。
(2)医療・介護では「高齢者人口は2040年頃をピークに増え続ける。特に今後3年間で団塊の世代が後期高齢者となる中、負担能力に応じて、全ての世代で増加する医療費を公平に支え合う仕組みが必要だ」と提起。「コロナ禍で顕在化した課題を踏まえ、超高齢化・人口減少下における国民目線での医療・介護提供体制の在り方も含め、医療・介護制度の改革を進めるように」指示した。
(3)働き方に中立的な社会保障制度に関しては「勤労者皆保険の実現に向けた方向性を議論いただくとともに、非正規雇用の方々を取り巻く課題の解決や労働移動の円滑化のために必要となる政策等について検討をお願いしたい」と要請した。(編集担当:森高龍二)