岸田文雄総理は11日、G7テレビ首脳会談に臨み、その後の記者会見で、ロシアが核兵器を使用する可能性について「予断は許されない。状況を深刻に注視しなければならない」と述べた。
そのうえで「77年間、世界は核兵器使用をずっと止め続けてきた。核兵器不使用の歴史は継続しなければならない。これは強く思っており、今日の会議でも発言した」と強調した。
またウクライナへの日本としての新たな支援物資の供与について、岸田総理は「国際社会と協調し、今日まで継続して支援を続けているが、今後、G7、EUあるいはドイツが中心になってウクライナ復興会議等も予定されている。こういった会議に貢献することを通じても更なる支援も考えていかなければならないと思っている」と支援への姿勢を見せた。
岸田総理はテレビ会議で「ウクライナの民主的で繁栄した未来を確保するためにG7で結束していくことを確認した」とし「私の方からはウクライナ各地へのロシアの攻撃は民間人や民間施設への攻撃であり、いかなる理由であれ正当化することができない、強く非難する旨述べた」とした。
また岸田総理は「ウクライナにおける住民投票と称する行為、ロシアによる違法な併合は認められない旨発言した。ロシアによる核兵器の威嚇、使用もあってはならず、ウクライナを新たな被爆地にしてはならない、これを強調した。そして強力な対露制裁とウクライナ支援の継続の重要性を指摘し、日本が90のロシアの個人・団体への資産凍結措置を新たに講じたことを紹介した」と述べた。
岸田総理はテレビ会議の冒頭にはゼレンスキー・ウクライナ大統領も参加し、現況について報告があったと述べた。(編集担当:森高龍二)