原発利用に改めて積極姿勢示す 岸田総理

2022年12月27日 07:22

 岸田文雄総理は日本経済新聞社など主催の「2022特別講演会」で原発について「安全性の確保と地域の理解の確保を大前提に、新たな安全メカニズムを組込んだ次世代革新炉への建て替えを具体化するなど歩みを進めていく」と原発利用に改めて積極姿勢を見せた。

 また再生可能エネルギーに関しても「再エネを最大限導入するため、長年の懸案だった北海道から本州への海底直流送電の整備を進めていく」と語った。

 デジタル社会のパスポートを位置付ける「マイナンバーカード」の普及、利便性の向上に関して、岸田総理は「年内には8100万件の運転免許証の数を超えるということだ。日本国において最も普及した本人確認のできるツールになる。このマイナンバーカードの普及の上に夢を描かなければならない」とアピール。

 岸田総理は「行政、医療、金融、さらには、学生証への利用とか、買い物時の年齢確認、コンサートのチケット購入など、本人確認が必要なあらゆる公的・民間サービスを簡単・便利に活用できる社会を作っていく道筋ができると信じ、まず普及に努め、一方でアナログ規制の一括見直し、4万件の法令点検をした。準備が整ったものについて、次期通常国会で法案を提出する」とした。

 また「デジタル時代にふさわしい働き方の実現ということで、デジタル庁を先頭に、霞が関全体で民間人材の活用を図っている。週2日は民間企業、週3日はデジタル庁勤務、このような新しい時代の働き方が霞が関改革の先導事例になるということで取組みを進めている」と述べた。情報漏洩や不正な持ち出しなどが発生しないよう情報管理の一層の徹底が必要になる。不正行為の厳罰化も必要だ。(編集担当:森高龍二)